『さえきやひろ・ほねぱれVer. ガレージキット』の組み立て・塗装レポ💀

※本記事は、私が一人で勝手に推しについて語る企画「推し語り一人アドベントカレンダーDay 24の記事になります。
前回(Day 23)の記事はこちら

 

※バラバラ状態のパーツ写真が存在します。苦手な方はご注意ください。

 

どういう記事?


本記事は、「さえきやひろ・ほねぱれVer. ガレージキット」作成(組み立て&塗装)の体験レポになります。

ガレージキット原型師は「みっくす@モデラー」さん(下記ツイート参照))

 

アドベントカレンダー企画中、唯一モノを作成する内容です。


※当方はガレージキット初心者であるため、玄人の方から見ればレポとして至らぬ点等あるかと思います。何卒ご了承ください(もし問題のある誤解を生みかねない記載がございましたら、追記訂正いたしますのでご指摘願います。)。

 

また、本ガレージキット原型師であるみっくすさんには事前に本記事投稿の旨ご了承いただきました。ガレージキット販売への感謝とあわせてここに謝辞を述べさせていただきます。

 

「さえきやひろ・ほねぱれVer. ガレージキット」とは?


 

 

【商品説明】

Vtuberさえきやひろちゃんのセカンドオリジナル曲「ほねっこぱれーど」のMVに登場するデフォルメキャラクターをデジタル造形によりガレージキットフィギュアにしました。

原型製作:みっくす

複 製 :RCベルグ

ホワイトレジンキャスト製、パーツ点数12点、頭頂高約11cm。

 

みっくすさんのBOOTH購入ページより 商品説明文章引用)

 

「さえきやひろ」のオリジナル楽曲『ほねっこぱれーど』のデフォルメ調キャラクターのワンシーンがガレージキット化して販売された。

今回このガレージキットを購入し、私が組み立て・塗装を行った体験をレポしていく。

【オリジナルソング】ほねっこぱれーど /FAKE TYPE.×さえきやひろ - YouTube より

youtu.be

 

ガレージキットは2次創作グッズではあるものの、さえきやひろ本人によるお墨付き・販売が許可されたグッズである。

 

(ちなみに、「やひろがいっぱいハッピーシール」として公式に販売されたシールグッズも存在する。)

 

ガレージキット」とは?


実は、私は「ガレージキット」が何なのかもよく分からないまま購入に進んでいた。

(商品画像を一目見てそのまま即決で購入。この場合も「ジャケット買い」と言ってよいのだろうか?)

 

ガレージキット」とは、レジンキャスト等で少数生産された組み立て式の模型である(略して通称「ガレキ」とも呼ばれる。)。
購入者が自分で組み立て・塗装を行い完成させるという点で、一般に完成品として販売されるフィギュアとは大きく異なる。

ja.wikipedia.org

 

 

プラモデル等の作成経験があればまだ手を付けやすそうではあるけれど、生憎私はそっちも全くの未経験…。

というか、図画工作的なものは義務教育課程の遠い記憶に置いてきたような有様だった。

完全に0の状態からの作成挑戦である。

 

本記事では初心者なりの体験レポとして、作業工程の簡単な振り返りと感想・完成した作品の写真等を掲載する。

まあ率直に言って、自分の備忘録的な意味合いも強い。

(私は購入してからしばらく時間を置いて完成させることになった。他の「ほねぱれガレキ」購入者の中にも、ガレキ素人のため作成にまで着手できていない方がおられるのかもしれないが、本記事が何かの助けになれば幸いである。)

 

作業工程


〖工程一覧〗

① 材料・道具の準備

② 表面処理(ゲート切除・パーティングライン削り)

③ 表面処理(離型剤落とし)

④ 軸打ち

⑤ 下地処理(サーフェイサー

⑥ 下地処理(プライマー)

⑦ 塗装

⑧ 塗装(エナメルカラー)

⑨ 微修正

⑩ 接合・固定

 

原型師のみっくすさんが制作ガイドを用意してくださっていたので、主にそれを参考にしつつ適宜自分でもいろいろ調べながら作成を進めた。

(作業用のBGMはもちろん『ほねっこぱれーど』。それに加えてさえきやひろ1stオリジナル楽曲の『たのしいきもち!』も。)

 

① 材料・道具の準備


まずは、必要な材料・道具を揃えるところから。

素人なので当然既に持ち合わせているものもなく、ほぼ全て新たに買い揃えることになった。

実際に購入した商品を簡単に紹介していく。

 

‣ヤスリ

表面処理に使用。

www.tamiya.com

 

‣デザインナイフ

 

‣ピンバイス

軸打ちのための開口に使用。ドリルを回転させて掘る。

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‣プラスチック用ニッパー

不要な突起を切除するために使用。

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‣真鍮線

接合のための軸となる。また、塗装の際の持ち手としても利用。

 

‣マスキングテープ

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‣各種塗料・塗料のうすめ液

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‣エアブラシ

塗料を吹き付けるためのエアブラシ。

素人がいきなりエアブラシに手を付けるのは正直なかなかハードルが高かったが、
一万円以内で購入できるものもあったので下記のものを購入。

 

‣防毒マスク

非常に重要な道具。
塗装を行う際は、換気された空間および防毒マスクの着用が必須。健康・安全の確保は最も大事。

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‣持ち手

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‣その他

その他は、スポイト・塗料準備用の空瓶・筆・金属用ニッパー・ゴム手袋・瞬間接着剤等を雑多に用意した。

場合によっては、彫刻刀等も用意すればいいかもしれない。

 

② 表面処理(ゲート切除・パーティングライン削り)


 

 

制作ガイドの手順通り、不要な突起を切除。

切除の前にまずパーツチェックを行ったが、接続のためのダボと不要な突起がそれぞれどこかもよく確認した。

 

突起の切除後、パーティングラインを紙やすりで削った。

パーティングラインがどの程度見えなくなるまで削るべきかは正直よく分かっていなかった。なるべく見た目滑らかになるようにしたが果たして…?

 

③ 表面処理(離型剤落とし)


 

 

型に素材を流し込んで複製されるガレキでは、型とパーツを外しやすくすための「離型剤」が塗られているらしい。
この離型剤がパーツに残ったままでは、塗装が上手く塗れない・剥がれる原因となってしまう。
そのため、塗装前に行う作業として「離型剤落とし」は必須であり、重要な工程となる。

 

塗装前ならいつでも可ということだが、私はゲート切除の後に行った。

最初、中性洗剤に漬けてもうまく落ちなかったので、「クレンザー」と歯ブラシでゴシゴシ磨いて離型剤を落とした。

(専用の溶剤を使用したり、お湯で茹でたりと方法は様々あるらしい。)

 

磨きが不十分だと、離型剤が残ったままで水を弾いてしまう。水を弾かなくなるまでよく磨く必要がある。

先述の通り、この作業が不十分だと後で塗装が剥がれる原因となり、要らぬ苦労をするはめになる。全パーツ時間をかけてしっかり行った。

 

④ 軸打ち


 

 

パーツの接続部となるダボ・ダボ穴を「ピンバイス」を用いて開口させる。
ピンバイスのドリルは各種あるので間違えないように注意(今回は1mm)。

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パーツ同士が接続する角度を、まず確認。
接続面に対してなるべく直角になるようにピンバイスを立てて穴を開ける。

写真左は接続面に対して斜めになっているので×。

対応するダボ穴も同様に開口。

最終的に

・帽子-髪
・髪-頭
・頭-胴体
・胴体-脚 の各パーツのダボ、ダボ穴を開口した。


ちなみに、(最適なやり方は正直私はよく分からないが、)ダボとダボ穴の開口部を合わせるためのアタリを付けるためにマスキングコートを使用した。

(開口済みのパーツの開口部にマスキングコートを塗布。コートが乾燥するまでにパーツを組み、接触させることでコートを写しそれを開口部のアタリとした。乾燥後にコートは除去。)


軸打ちまで終わった段階でいったん仮組みしてみた。

(軸を打たない部分はとりあえずテープで固定。)


完成形のシルエットがちゃんと出来ているか確認するのも大事だが、単純にモチベーションの維持のためにもこの工程は結構大切な気がする。
やはり、塗装前でもある程度形が出来ると自然にテンションが上がるものだ。

(未塗装の状態も、これはこれで味が合っていい感じもする)

 

本来ここでパーツの継ぎ目を「パテ埋め」すればより良い仕上がりになると思うが、
初心者には難しそうなので今回は省いた。
(というか、後でそういう工程もあることを知ったので道具も用意していなかった…。)

 

⑤ 下地処理(サーフェイサー吹き付け)


ここからは、初心者としてはなかなか緊張する工程へ。
初めての「エアブラシ」体験。

 

 

サーフェイサーもいろいろ種類があるのだと思うが、初心者にはよく分からないので素直にオススメされたものを使用。

サーフェイサーを薄め液で希釈。
(希釈の程度の正解は分からない。ここらへんは経験がものをいう部分だと思う。)

塗料カップに移して、試し吹き。

 

実際にエアブラシでサフ塗装。
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ちなみに、肌色部分はサフレス塗装を行う(詳しくは後述)。そのため、肌と衣服部分が混在する脚パーツは、マスキングテープで肌部分を覆ってサフ塗装した。

 

各パーツは塗装後、数時間乾燥。

 

初心者目線では、このあたりの工程から「これで合ってる…のかな?」とやや不安になってきていた。

 

⑥ 下地処理(プライマー)


 

 

肌色部分のパーツ(顔・両手・両脚)は、メタルプライマーを使ってサフレス塗装の下地処理を行った。

こちらも各パーツ塗装後、数時間乾燥。

 

この段階で、全パーツの下地が完了。

 

⑦ 塗装


 

 

下地が出来上がったので、いよいよ本番の塗装へ。

 

エアブラシを使う前に、まず調色を行う。

色合いは完成品の見映えに直結するので、モデルとの比較や個人的にどういう色合いが好みかじっくり検討した。

 

ガイドの塗装見本を参考にしつつ自分なりに調色し、エアブラシ塗装を行った。

 

肌の塗装。

衣装の塗装。

髪・靴の塗装。

ほねっこ・衣装一部の塗装。

 

⑧ 塗装(エナメルカラー)


 

 

目(ほねっこの目も)や口をエナメルカラーで筆塗り。

頬を[レッド+ホワイト多め]で塗装。

 

ここで自分なりのアレンジとして、ブラウン色のカラーを使って頬の線も加えてみた。

ガレキ作成当時にさえきやひろが投稿していたイラストを見て、肌の血色の良さが印象に残っていた。

改めて見てみると、複製色紙のイラストでも頬は特徴的で、個人的にすごく好きだと思える部分だった。
今回のガレキでは「元気でハッピー」な感じをより強調したいと思ってアレンジしてみた次第。

 

目を[ブラック+ブルー]で塗装。

口を[レッド+ホワイト]で塗装(歯はホワイト単色で塗った)。

 

⑨ 微修正 


ほねっこの目の周り等、境界の塗りが甘い部分を筆塗りで微修正。

 

⑩ 接合・固定


 

最後に、各パーツを軸と瞬間接着剤で接合・固定させた。

 

完成!

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作成した感想


・苦戦した点

ガレキの組み立て・塗装において最も苦戦した点は、やはり「エアブラシ」の扱いだった。

実際のところ、何度も詰まりを起こしてしまい上手くいかないことばかりだった。

希釈のちょうどよい程度がなかなか難しい。これは慣れるしかないんだろうけど…。
(これを言うと元も子もないが、より高価で質の高いエアブラシではまた勝手も違うのだろうか?)

 

また反省点として、溶剤やクリーナー等を余剰に用意しておくべきだったなぁとも思う。

当たり前だが、失敗を繰り返す中で資材は十分にあった方がいい。気持ちの余裕にも影響してくる。初心者ならなおさらだろう。

 

・楽しかった点

最も楽しかったのは、何といっても形ができていって完成した瞬間だった。

 

最初から綺麗に完成された商品ももちろんいいけれど、

たとえ少々粗があろうと、自分が苦労して組み立てたものにはどうしたって特別な愛着が湧いてくる。これがガレキの醍醐味の一つなんだろうなと思う。

そういう意味では、苦労した経験がむしろいいスパイスになっているのかもしれない。

 

また、本アドカレ企画の他の記事と比較すれば一目瞭然であるが、本記事は企画の中では例外的な立ち位置にある。

さえきやひろが語るような「ものづくりの楽しさ」を少しでも知れたらいいな、というテーマを本記事には含んでいる 。

自分なりに満足がいくものが作れたことも喜ばしいが、過程も楽しむことができて良かった。

 

見本にはない自分のアレンジを加えたところも楽しかった。

初心者が下手にいじるのはなかなか怖くもあったのだが、いい感じになったのでここはすごく満足している。

 

私以外にも「ほねぱれガレキ」を作成し、写真をアップしている方が幾名かいらっしゃる(気になる人は「#ほねぱれガレキ」等で検索してみるといいだろう)。

同じガレキを作っても、作成者の技巧だけでなく、やはりその人の個性や表現したい部分というものが現れていてなかなか趣深い。

自分の場合は、「さえきやひろの元気でハッピーな部分を強調したかった」と言っていい。

 

・気付き?

話が逸れてしまうかもしれないが、少し気付いたことがある。

ガレキを作っていて、さえきやひろの配信で以前語られていた話を思い出した。

 

突然何も見ないで描く人の中では彼女は相当「ピーナッツくん」を上手く描ける、という話。
それは、3Dモデリングをする際にモデルを相当見た(どんな形か、どんなバランスか等)ためである、と。

youtu.be

この感覚が少しだけ分かったような気がする(そもそも彼女のイラストが超絶上手いという観点は置いておくとして)。

 

今回それなりに集中して、実物を触って、細かくよく見て、ガレキを作成したつもりだ。

その後に、まさに『ほねっこぱれーど』のMVを改めて観てみると感じる。

 

細部までよく把握できるというか、なんとなくその物体の奥行き感が捉えられるというか。

とにかく対象の物体への解像度がそれ以前よりも確実に上がった、と思う。

(もちろん本職としてモデリングや造形をしている方々に比べると、その程度は微微たるものではあろうが。)

 

自分はイラストを描いたりモデリングをする人間ではないので実際のところはよく分からないが、両者の相互的な影響というのはあり得る話だなぁ、と勝手に納得したりもした。

 

 

また、これは気付きというか自分で苦労して組み立てて実感したことだが、推しや好きなキャラの立体物があるということは決して当たり前のことではないのだなぁ、と深く感じた。

市場規模の大きいキャラなら当たり前のように立体グッズも豊富にあったりするけれど、それにしたってそれをデザインした人や作った人が必ず存在するわけで、そういう目線は大事にしたいなと思う。

 

写真撮影・ストップモーションアニメ


完成したガレキをいろいろ撮影した写真も掲載する。

作る喜びもあるけれど、いろいろ飾り付けるのもとても楽しい。

 

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また、先述の「ものづくりの楽しさ」を知りたいというテーマに通ずるかは分からないが、お遊び程度にストップモーションアニメを作ってみた。

 

お遊びとは言いつつ、何故わざわざこういうことをやってみたのか?というと。

 

今回、さえきやひろが制作したMV中のキャラクターを、原型師としてみっくすさんが立体化させ、
それが販売という形式を経て自分にも届き、自分で手を動かして組み立てる、という流れとなった。

そして、実際につくることの楽しさを自分が感じることができた。

 

そういったある種の連続的な営みが、とても美しく意味のあるものに思えて、心が動かされたから、だと思う。

 

まどろっこしい言い方をせずに直截的に、直情的に言うと、

ものづくりの熱」にあてられた、とも言おうか。

たとえ技術が乏しく創作といえるレベルでなくとも、それが無骨な衝動であっても、自分も何か「表現」をしたくなった、ということだ。

(文章として書き記すということも一つの表現といえばそうなのかもしれないが…)

 

だから、今回の体験は自分にとって、単にガレキの作成ということ以上の意味を持つ。

とても楽しかった。

 

最後に改めて、本ガレージキット原型師のみっくすさんと、ガレージキットのモデルであり自分の推しである「さえきやひろ」に感謝と敬意の気持ちを示して本記事を締めることにする。

今回の記事は以上となります。

 

次回(Day 25)本アドカレ企画最後の記事は、

Day 04 「さえきやひろ」の魅力を語りたい💀 - na_gu’s diaryB面に当たる

『一人の「ほねぐみ」として語りたい💀』になります。

(明日(1/28)には投稿予定。多分…。)

大幅に予定を変更し、予定していた記事はお蔵入りとし、

下記の「さえきやひろ「まほうのお誕生日ライブ」感想レポ」を最後の記事としました。

(2023/08/25)

na-gu.hatenablog.com